「つまらんなー」 カチカチと、次々とリモコンのボタンを押していく指。 言葉どおり、つまらなさそうにテレビを眺めて寝転ぶ姿は、中学の修学旅行の時と変わらない。 「うんにゃ、充分つまる」 「いや、テレビもハユもつまらん。そういや夕食の時間だし、行くか」 ごろりと半回転して起き上がった智の指先一つで、テレビの画面は黒一色にされた。 1部屋なのに2枚あるカードキーをそれぞれで持って、506室をあとにした。