『しっかしなぁ。千弦姫さん。どうして海まで流されてきたのかなぁ?君は。』

『わかんない。』

『え?』

『気が付いたら川の中にいましたのよ。だから、あたしにはよく分からなくてよ…………』

『取り敢えず、岸までは連れていってあげる。お家は何処か、分かるよね?』

『それくらいは存じていますわ。』

馬鹿にしないでくださいと、千弦は怒る。