人間刈り 華は馨り、散って逝く

木陰に隠れていた1人の少年が、道端に落ちていた小石を投げた。

『痛い!』

その小石は千弦の頭に命中してしまった。

『よしっ!』

『よくやったわね!』

もう、悪戯と言うには酷過ぎた。


少女達は、千弦が大嫌いであった。

千弦は、千弦姫と呼ばれてお金持ちの家に生まれた。
それだけで、ただただ羨ましかった。