人間刈り 華は馨り、散って逝く

少女達には、これはただの悪戯だった。

しかし、その悪戯によって、千弦はとても心を病んでしまった。

元々、家族にも嫌われていた千弦は、ただ1人自分を可愛がってくれていた叔母を亡くしてしまい、精神的に疲れていた。

『ひっ!』

容易く見つかった千弦の御守りは、虫の死骸と共に置いてあった。

裕福な家庭に生まれた千弦には、かなりきつかった。

怖がる千弦を見て、また少女達は笑い出す。