千弦は、かなり歩いた。

『…………………ッ!』

足にグサリと何かが刺さったような感覚がした。
痛かった。

『痛………』

足の裏を見ると、尖った小石が刺さっていた。

『これ以上歩くのは、ちょっとなぁ。』

その小石を抜いて、道端にドカッと倒れるように座り込んだ。