「夢、か。」



何故だか、当たりを見回す。



「俺は、誰かを…」



いるはずの無い誰かを探して。



「気の所為?」



ふと目を閉じてみると、思い出したのは後ろ姿だけなのに心の底から愛おしいと思った顔もわからない女の子だった。