「この指輪は私は貰えない。


だけど、奏の気持ちは伝わったよ。



ありがとう。一緒にいてくれて。



あなたとの二年間はキラキラしてて毎日が楽しかった。」



涙を流しながら言葉を伝える。



そして、指輪に一度キスをして箱に戻す。



「最後の最後まで同じ事考えてたんだね。私も奏に指輪買ったんだよ。」



涙で滲む視界で私も紙袋の中に入っていた小さな箱を取り出して傍に置く。



「この指輪だけは傍に置かせてね」