「約束わすれないでよ、奏。」



打った文字を見て、送信ボタンを押す。



今日、誕生日だったんだぞ。



楽しみにしていたのに。



溢れていく気持ちに思わず泣きそうになった。



「忘れないでよ。1年に一回しかないんだから、」



呟いた声はかすかに震えていた。