「彼のいない、私の人生なんて終わったのと同じ。」



空を見上げながら呟く。



瞳に映るのは灰色の雲。



「置いてかないで、傍にして。



もう、そう口にしたって奏が傍にいてくれるわけじゃない。



だから、もう言わない。



彼を思って涙を流すのはもう今日で止めるよ。」