己の誠



活気溢れる京の街。

佐々木はあぐりと茶屋の外に掛けて

穏やかな時間を過ごしていた。

「ふっ。あぐり、餡子がついるよ」

「ふぇっ?!っつ///...」

恥ずかしそうに佐々木の指した場所を

擦って顔を赤らめるあぐり。

佐々木は可愛い物を見るかのように

微笑んだ。

「おぉ、佐々木。」

背中が凍りつくような、太く低い声。

「芹沢局長...。どっ、どうも...。」

女好きで有名な芹沢鴨が、佐々木の後ろ

から現れた。

「ふっ、その娘はお主の恋仲か。」

ニヤリと笑う芹沢の目は、獲物を狙う蛇。

「は...はい...。」

「どうもはじめまして。あぐりと申します。」

あぐりは、いつものように

佐々木の知り合いと分かり挨拶をする。




「ふむ...美しいのぅ。......欲しくなるわ。」

ぞくっ.....


捕られる...

そう感じた。





「芹沢さん、早く行きましょうよ。」

どこからともなく現れた佐伯。

ドキッとした佐々木に、佐伯は

一瞬口元を緩ませ、芹沢をせかす。

「ん、そうだな。では、またな。」

芹沢と佐伯が去った後、佐々木の心には

不安が募るばかり...。