己の誠


鬼のような形相に、原田は気絶寸前。

「はい、どーぞ。」

それを気にもせず、沖田は笑顔のまま句集を

土方に返した。

「ん?今日はやけに素直じゃねーか。」

少し警戒しつつ、土方は沖田から乱暴に句集を

とった。

「たって、佐之さんに感想言われて

傷ついちゃってるかなーって思ってね!」

わざとらしい心配のふりと、土方の心を

えぐるような言葉に、原田は気づいた。

「総司・・・。

お前、土方さんいるの分かってて・・・」

「あははっ、うん。」

原田はぞっとめまいを感じた。

「原田・・・」

苛立ちまざった土方の声。

「はっ、はい!」

「今のことは忘れろ・・・。

いいか、副長命令だ。」

「はい!」

有無を言わせぬ威圧に声が裏返った。