先生の私開発

家に帰ると親にただいまも言わずに自分の部屋に駆け込む。
吐き気がする。これ以上は近づくなと身体が拒絶している。
よく知らない先生に私の嫌な部分に踏み込まれて、ただただ辛かった。

「雪ー?帰ったなら言いなさいよ。もうすぐご飯できるからねー!」

と母の声が聞こえる。
パニックに陥っていた私を安心させるいつも通りの声だった。

息を整える。
頭を整理させる。
今日わかったこと。
先生は普段紳士的だけど、絶対裏がある。だって、口調や雰囲気がすごく変わっていたから。
あとは、私が教室で1人でいるのにイラついてる。
……。厳密に言えば何の努力もしないで1人でいるように見えてイライラしてる…ということかな。

何の努力も…しない……。
そんなこと、ない、はず。
私は今まで頑張ったけど、無理だったから、諦めて…。
努力はした、はず、だよ……ね?

考えるうちにまたわからなくなっていった。私はなにを努力して、努力していないのか。わからなかった。

ただ、ただわからなくて、なぜか涙が溢れた。

「え?」