「えー!あたし外がいいー!」

どうして、こう、ワガママなんだろう。

そもそも、遊ぶとも言ってないのに。

「それかぁ〜。あたしらのぉ、秘密基地」

嫌な予感がする。

全身に悪寒が走って止まらない。

「ごめんなさい...。僕、遊べません」

素直に断る。

「だめ。あたしたち、もう遊ぶつもりだから」

急に口調が真剣になって、目付きの変わった、
ギャル。

パァン。

教室に大きな音が広がり、頰が熱を帯びていく。

っ...、熱い。

ジンジンする頰を手で押さえる。

幸いにも、手はひんやりと冷えていて、段々と痛みが引いていった。

「なん、なの......」