高校の卒業式の前の日。教室。
「ゆ、ゆっ、ゆづ!」
声、裏返っちゃった。
「あのねっ!私っ・・・」
ゆづは私を見てる。
18年間見てきた、ゆづの目。
少し薄い色素で、茶色がかった目。
ぱっちりの二重で、私よりも大きく見える目。
でも、ちゃんと男の子。しっかりした目。
「私っ・・・ゆづと・・・」
『離れたくない。』
そう思った。
ずっとずっと隣にいたから、気がつかなかった。
「なつ、オレさ、夢なんだ。」
・・・知ってる。知ってる。ゆづのことは全部知ってる。
「なつに我慢させてるの知ってる。だから、もう一つの夢を叶えさせてよ?」
ゆづは笑う。
ちっちゃい頃から変わらない、左に首を傾けて、〝にっ〟って笑う。
「夏架、恋人になってよ。」
「ゆ、ゆっ、ゆづ!」
声、裏返っちゃった。
「あのねっ!私っ・・・」
ゆづは私を見てる。
18年間見てきた、ゆづの目。
少し薄い色素で、茶色がかった目。
ぱっちりの二重で、私よりも大きく見える目。
でも、ちゃんと男の子。しっかりした目。
「私っ・・・ゆづと・・・」
『離れたくない。』
そう思った。
ずっとずっと隣にいたから、気がつかなかった。
「なつ、オレさ、夢なんだ。」
・・・知ってる。知ってる。ゆづのことは全部知ってる。
「なつに我慢させてるの知ってる。だから、もう一つの夢を叶えさせてよ?」
ゆづは笑う。
ちっちゃい頃から変わらない、左に首を傾けて、〝にっ〟って笑う。
「夏架、恋人になってよ。」