合宿が終わると私と揺花は部活を引退した。

ここからは受験生としての夏休みが待っている。



と言っても私の場合、国大受験に失敗する方向なので他の同級生たちのように熱心に勉強する必要はない。

センター試験で国大受験に足りるギリギリの点数さえ取れればあとは問題なし。

あとは両親に一生懸命やっているように演技すれば良い。



とは言え、家にいても気が滅入るだけなので、塾の夏期講習のない日はほぼ毎日学校に行っていた。

学校は3年生だけ教室を自習のために解放している。



こんなやる気のない受験生の私が出入りしているのは他のクラスメイトに対して心苦しい気もしたけど、
結局ここに来て、教室でセンター問題集をパラパラ捲ったり、図書室の開室時間はそこで本を読んだりして過ごしていた。