ウソツキなキミは

. 嘉村 side










いきなり放課後 相談室とか言い出すから







顔を見たら、何かをかかえた表情






歪んでるなー。と思いながら呆気なく了承する


















席についても、一向に口を割らない。







あまりにも沈黙が長すぎてイライラする。








そんな時にばっと目を見て開いた。






「2ヶ月なの」






なんとなく分かった。






何が2ヶ月なのかも。どうして黙ってたのかも







だけど、一応聞いてみる。








『余命』という言葉がこの若い子から出るのは






不思議というか堪らなく辛いことだろう。







込み上げる思いを止めることはできそうに無くて








『余命宣告』の紙を出した。








怖かっただろうな。辛かったかな。









「で。続きがあるんだろ。」










『形にしたい。私が生きてた形を残したい』








俺の心に針を思い切りさされた痛みがはしる











余命…2ヶ月なんて…







なんで…美冬が…?








「じゃあ。サッカー部のマネージャーするか」







『え…?』








「パパラッチ役。アルバム系好きだろ。写真撮るのも俺より上手いし。一眼レフ貸してやる」






『いいの…?』







不安そうに顔を見つめる。








「当たり前。余裕だわ」








余命なんてこいつの口から聞きたくなかった









「他の先生や校長先生にはいった?」









『これからなんだ。』








「校長先生と、学年の先生呼んできてやるよ」








そう言って席を外した。