完全に夏服になったこの学校。



まだ真夏でもないのに真夏のような暑さ。





そしてあの日から知った篠原先輩の悲惨な過去






それが振り出しに戻ったと思えば、




もう、このままにしておけない





目立つ白色の包帯に 痩せてしまった細い腕





中肉中背位でよかったけれど、今じゃだいぶ細くなった





どうやら、食べても全部戻してるっぽい。






『けーんーやー』






それでも篠原先輩は篠原先輩のままで





だけど どこか 悲しそうな顔をする







『私って誰かに振られたと思うんだ』






そう呟いた時 綺麗な雫が伝う









『思い出したんだ あの人のこと』








『私、今は好きなんかじゃないの』









飛優を思い出したなら。もうだめなんじゃ。



そう思ってた時 篠原先輩はそう言った。






『だからね?ウソツキなあの人に教えてあげようかなぁって』






そう笑った彼女は やっぱり優しくて





なんであの時離したんだろうって思った






どんなに誤魔化しても 好きな人は好きなのに、