シュウの走っていった方に南流とルナが走る。 「にしてもよく逃げて来られたね?」 「シュウの囮のおかげで警備が緩くなったの。 あとはお手のものよ♪」 そんなに何回も誘拐されてんの……? と疑問には思ったけど口には出さない。 「あれじゃない? たくさん人が集まってる――…」 「ナル。 危ないからここにいてもいいわよ?」 危ない…… 「…でもそれはルナもシュウも一緒でしょう??」 「…ナル」 少し嬉しくそうにルナが南流に微笑みかける。