私の抵抗も虚しく、半ば無理やり保健室へ連れてかれる。 途中でベルが鳴ったけど、夏鈴はそんなのも気にとめず、 私を引っ張っていった。 「ほら、手当てしてきな」 保健室の前につき、夏鈴が私の肩をぽん、とたたく。 『大丈夫』が強がりだって、夏鈴にはバレてたみたい。 「……ありがと、夏鈴」 お礼を言うと、夏鈴はグッドサインとウィンクを残して去っていった。 ……あとで夏鈴に、さっきのこと話そう。足の怪我の理由と、あのムカつく恩人のことを____…… とりあえず、今は手当てだ。