「水野はみたんだろ、ここにきたとき…前世の記憶を。」


「いや、何も見てない…」

あんなに酷い記憶は、きっと私のものじゃない。全身があの記憶を拒否している。

「凛花の記憶をみたんだろ。殺される俺…祐太郎を。」

言葉につまった。

「確かに…似てる。でも祐也くんが彼なの?」

似てる。でも…違和感を感じた。
彼を深く思い出せなくて、違和感の原因を見つけることが出来ない。

「そうだ。俺は祐太郎として、生きてた。
そして、今世に蘇ったお前はまた狙われてる。」


「…は?」

何に?そう問いかけようとしたとき、家が大きく揺れた。