好きな人は幼馴染み ー短編集ー

練習が終わると


「エイスケ、ちょっと来い…
ナツミ、ちょっと用事あるから
待ってて」


と、関澤先輩が私たちに声をかけてきた


ゲッ


なんかまた怒られるんじゃ??


英輔は関澤先輩と少し離れた所で
話をすると、私の所へきて


「…菜摘、先に帰るな」


と、言って私の肩をポンと叩くと
背中を向けて部室に歩いて行ったから


「ええ〜っ!英輔!!待ってよ!!」


と、大声で呼び止めると


振り返ってフッと笑うと


「先輩が送るから安心しろ」


と、言ってそのまま
部室に入って行った。


てか、その顔やめて!!
この辺にいる女子みんな
もってかれてるからねっ!


アコがこれから大変じゃないの!


じゃなかった!!


もう!なんなのよ〜っ!!


英輔のバカ〜っ!!!


そこへ先輩が近づいて来ると


「暗くなってきたから歩きながら
話そう。外で待ってるから
先に帰るなよ」


と、さっきの鬼の顔とは違う
爽やかだけど拒否出来ない笑顔で言うと
先輩も部室に入って行った。


はぁ、とりあえず着替えよ……


私も着替えに更衣室へ入った