好きな人は幼馴染み ー短編集ー

逆に伊藤の方が
その言葉で完全に平静を失って


俺に掴みかかろうとしたその時


「なっちゃん?エイちゃん??」


廊下の向こうから
首を傾げながら歩いてくる亜子がいて


俺が表情を和らげて手招きすると
大きな目でこの状況を探ろうと
キョロキョロしながら
足速に近寄ってきた。


異様な雰囲気なのは
感じている様子だ


そんな姿も超かわいい亜子。


伊藤に見せつけるように
ごく自然に亜子の肩を軽く抱き寄せる。


肩を抱いたり軽いハグくらいの
スキンシップなら
小さい頃からたくさんしてきたから
それくらいなら亜子は動じない。


「足大丈夫か?
昨日包帯取れたばかりなんだから
あまりウロウロ歩くなよ」


「あ?それで来てくれたの?
ありがと〜!
エイちゃん、なっちゃん
えっ?その人たちは??」


と、天使のような微笑みで
大きな目をキョロキョロさせて
俺と菜摘を見た後


アツシとサトシに気がついて
首を傾げた。