好きな人は幼馴染み ー短編集ー

学校へ着くと

「じゃっ!なっちゃん、エイちゃん
またね〜‼︎」

と、言って靴を履き替えて
早々に教室の方へ歩いて
行こうとしたので


「…えっ?!おい!」


引き止めようとして声をかけたけど
亜子は振り返って
ニッコリ笑うと手を振って
足早に教室へ行ってしまった。
てか、いつも思うんだけど
俺の見てない所であの笑顔
やめてくんないかな…



「…教室まで行こうとしたのに…」


亜子の小さな背中を目で追いながら
独り言のように言うと


「ふふふ(笑)
英輔は本当言葉足らずというか
無口というかなんというか…
アンタが思ってる事予想つくのは
うちらくらいなんだからね!
アコあれは完全に逃げたな…(笑)」


他人からは無口だと良く言われる。
俺は確かに無愛想だけど
言いたい事は言うんだけどな。


ただ、愛想良くしたり
ベラベラ喋ったり
ゲラゲラ笑ったりすると
昔っから女が集まってくるから
嫌なんだ。
それが癖になっちゃって
板に付いちゃったんだな…


亜子と菜摘以外の女とは
ほとんど口聞かないし
亜子と近づきたくて俺に近付いてくる
男とは口聞かないし
それ以外の野郎達とは普通に
話すんだけどな…



って!!
俺は無口じゃねぇしっ!!




大体からなんなんだよ亜子ッ!!
包帯取れたらすぐ離れてくなんて
冷たい奴!!