好きな人は幼馴染み ー短編集ー

すると、なっちゃんはニコッと
優しく笑うと


「ね?アコ?
仕方ない事なのよ、誰も悪くないの。
人が人を好きになる事ばかりは
自分の意志ではどうする事も
出来ないんだよ?
それはアコ、良くわかるでしょ?
私が英輔を好きって言った時
諦められた?」


私は黙って首を横に降ると


「うん、そうだよね?
私ね?英輔以外は絶対に好きになれないと思ってたのに
気が付いたら関澤先輩の事ばかり
考えてるの。
関澤先輩はなんか見た目チャラいし
絶対に好きにならないって
思ってたのにだよ?
ねっ!自分の意志ではどうにもならないんだよね〜
こればっかりはさ(笑)」



なっちゃんは関澤先輩からの
熱烈なアプローチに根負けして
つい数日前から
付き合う事になったんだ。


幸せそうに
はにかんだなっちゃんの笑顔と
言葉がスーッと胸に入り込んできた。


「なっちゃん?」


「ん?」


「私はどうしたらいい?」


「ブレない事だよ!アコ…
自分の気持ちに真っ直ぐに。
例え、それが大切な相手を
傷付ける事になったとしてもね?
いい?わかったわねっアコ!!?」


言い聞かすように
怪我してない方の手をギュッと
握り締めて言うなっちゃん。



いつの間にか私の心のモヤモヤは
晴れていた。


私は黙って頷くと


「よしっ!
それでこそ、私のアコだ!
おでこにガーゼ付いてても
身体中擦り傷だらけで
足は捻挫しちゃってボロボロだけど
私のアコはなんて可愛いいんでしょ?」


と、私よりも数百倍綺麗な顔で
微笑んだ。



なっちゃん


ありがとう……


大好きだよ!!