「華澄ー!」

ずっと探していた親友の声にハッと我に返った。

「ごめん〜クラス分けの名簿貰ってきたよ!一緒のクラス…ってどうしたの?!顔真っ赤だよ?!」

華澄は慌てて自分の顔を手でおおった。

「っ!」

熱かった。鏡を見たら多分リンゴのようになっているだろうと思われるくらい熱かった。


ドクン…

未だに心臓の音は鳴り止まない。

さっきまで見ていた桜の花がより色づいて見える。

ドクン…

まわりのざわめきも遠くに聞こえる。

ドクン…

地面に足が着いているのか分からないくらい足元がフワフワして…。


自分が自分じゃないような…


「ごめん!大丈夫!早く行こっ!」