華澄は転けていない…恐る恐る目を開ける…
(あれ…?痛くない…)
「大丈夫?」
その時、華澄は自分がどのような状態でいるのかがわかった。
華澄が転けそうになったところを受け止めてくれたのだ。
心配な様子で訪ねてきた声の持ち主の方に目を向ける。
ドクン…ドクン…ドクン…ドクン…
(?!)
今までにないほどの心臓の音が華澄の全身に響いた。
助けてくれたのは同じく入学式にいこうとしていた新入生の男子生徒。目鼻立ちが整っていて、女子に人気がありそうな容姿だ。
(でも…違う…見た目がカッコいいからじゃ
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