強く強くあることを願う。


目を開けると





そこは空き地になっていた。






「家が…私の家が…ない。」



へたり込みそうなときあやめが



「大丈夫。どこかにはあるはず!」


「時間ないから急ごう!」



正論。

くじけてる暇はない。

急がなきゃ。








町の奥にある街についた。


『ドン!』


「いった。」


誰かにぶつかってしまった。


あやまろうと顔を見る。



「えっ………風海君……?」

そこには風海君と全く同じ顔をした人が
立っていた。


その人は驚いた顔をして言った。

「どっかであったことあります?」


へっ?風海君じゃあ、ないの!?




それもそうか、世界がちがうんだもんね。



「あっ、いえ!人間違えです!すみません

 !お怪我ありませんか?」


自分の間違いに恥じながら聞くと



「いえ、ありません。それより、本当に人

 間違えなんですか。俺の名前、風海はる

 となんですけど。」




風海はると………………



きっと、私は今

驚いた顔をしているだろう。





パッとあやめをみる。














私は恋をしたことがない。

ましや、周りに恋をオープンにしている
人もいない。



だけど、すぐに分かった。





あやめは今目の前にいる風海はるととゆう
人に一目惚れをした。


いや………現在している。




風海君とは全く違う雰囲気を漂わせている

風海君は(はるき君の方)クールで不器用
な人だ。柔らかい雰囲気だ。




もう一人の風海君は(はると君の方)雰囲
気がとても鋭く美しい。



あやめはきっと雰囲気に惚れたんだ。





「あの、兄弟いらっしゃいますか?」




1番打倒な質問で私は返答した。

風海君(はるきの方)は
「いるけどいない」という不思議な返答だ
った。



そんなことを考えていると思いがけない返
答が帰ってきた。



「いるよ。」



ニコッと笑って返してくれた。
あやめが今しかないというタイミングで



「風海、、はるきですか?

 兄弟の名前ははるきじゃないですか?」



ちょ、直球!
でも、絶対そう。確信がもてる。



「さぁ、わからない。顔も名前も知らない

 けど、世界のどこかに必ず弟がいる。会

 ったことはないけど話したんだ。」




…………会ってないのに話した。

 


「そうなんですか。」

優しい表情、声であやめがいった。




「信じてくれたの?」

絶対信じてないと思っていたのか驚いてい
た。驚いた顔も綺麗だった。




「ありがとう!」


綺麗な笑顔で答えてくれた。

そして



「今話せるかわからないけど、弟と話せる

 ところに連れて行こうか?」






えっ………………………………