「はい!是非!」


答えたのはあやめ。
もうハートが飛んでるよ〜




でも、もう時間が………19時30分

丘に行かなきゃダメな時間なのに。






あやめには悪いけど…。


「どのくらい時間かかりますか?」


あやめが忘れてた!と言ってガッカリして
いた。




「30分ぐらいかな!」


やばい!!!
行けないな。



「すみません!私達かえらなくちゃ!」


「そうなのか」と風海君はガッカリして
いる。
なんか悪者になった気分。




 





「今週の土曜日あいてますか!?」


えっ!?土曜日!?

あやめ勝手に!!!



「うん!あいてる!」


あいてるのー!?
土曜日かぁ、、、、、、、




「じゃあ、あっ、メアド渡します!」



おっ、でもあやめが進展できるかもだし
いーか!




ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー




丘につく。


もう20時をかるく過ぎている。








「あーやーめー。」

私は怒ったように言う。


「風海君かっこよかったね。」




聞こえてないようだ。


そんなに夢中か。


置いてけぼりだ〜





「そう?なに?一目惚れ?」


面白がって私は聞いた。

あやめなら「うん!そうみたい♡」と返し
てくるだろう。





だが、違った。



「うん。でも本気。」


その眼差しも表情も


立派な女の子だった。



「まぁ、私達高校生だし恋したってね!」




はぁ、私も恋したいな。


そんなに夢中になれる人できるかな。





「この人だって会ったらわかるよ。」



私の気持ちが読み取れたのかフォロー
してくれた。



















「成瀬さん!」

後ろから声が聞こえた。
びっくりして振り返る。 



「か、風海君!びっくりした〜!」


風海君はあやめを見て考えていた。

名前浮かばないのかな?




「あやめ!あやめでーす!」


察したあやめが叫ぶ。



「ごめん。まだ覚えてなくて!」



ニッコリと笑う。


風海君だ。


あの風海君とは全然違う。 





「全然いーよ!

 あやめでいーからね!!」



「おう!わかった!」


そういえば、風海君私のこと成瀬さん
って呼んでたよね。





「風海君!私も成瀬でいーよー!」




名前は呼びにくいもんな。

仲良くなったら呼んでもらお!



「おう!成瀬、あやめよろしくな!」







きっとあやめには見えていないだろう。



風海君の頬は赤く染まっている。




「俺も君とかいらないから。」




あやめに聞こえないほどの小声で言った。
私はあやめに聞こえなかっただろうと思い
叫ぼうとした。






『しーっ』









真っ赤な顔をして私の口をおさえる。 

 




「成瀬に言ったの。」



目が合わないように横を向いていた。


初めて男の子が可愛いと思った。



「ご、ごめん」


口をおさえられてるためもごもご
している。






な、なにあやまってんだ私!




心臓が踊っている。





「そろそろ帰ろー!」


あやめの声とともに私達ははなれた。












「また、明日」


風海君は笑って言った。

心臓のバクバクが止まらない。





スキンシップに慣れてないから
しょうがないな。






と思いつつあやめと帰った。