「杉本くんっ!」


私が屋上に行くと、杉本くんはもう待っていてくれた。


二人で昼休みに会う約束をしてから1ヶ月。


そろそろ雨の季節六月が近づき、少しずつ二人だけの時間が減ってきた。


そんな時はメールをくれる。


こんなに近くにいるのに、教室の中で話すのは恥ずかしい。


杉本くんも同じみたいで、二人で目が合うとそらして、その後クスクス笑ってしまう。


「今日は久しぶりに晴れたし、北沢さんとふたりきりで話せてよかった〜っ」


え…。


今、よかったって…


二人で話せてよかったって…


嬉しい!すごく嬉しい…!


杉本くんもそんな風に思ってくれてるんだ…。