「船幽霊」
暗い中、船が進んでいた。
今日は大漁で、漁師たちは喜んでいた。
早く無事に帰りたい。皆そう思っていた。
すると、船が一回大きく揺れた。今日は海も荒れていなかった。何かにぶつかったか?
海面を見ると、青白い手が伸びていた。
「柄杓をくれぇ……」
そう言われても、渡してはいけない。柄杓を渡すと、水を汲み入れて船を沈めるのだ。
こういうときは、底を抜いた柄杓を渡す。
これで、船は助かった。
昔、盆暮れに漁に出た船が沈んだことがあった。
このときも柄杓をくれと不気味な声がして、普通の柄杓を渡した。
すると、青白い手が増えて、皆柄杓を持っていた。あっと言うまに水を汲み入れられ、手の施しようがなくなり、船は沈んだ。
助かったのは一人だけだった。
「気付いたら別の船に助けられていた。いいか、盆暮れは漁に出るんじゃないぞ。もし、柄杓をくれと声がしたら底が抜けたのを渡せ」
助かった人は息子にそう伝えた。
この青白い手は船幽霊と呼ばれている。船幽霊は海難事故で命を落とした人の幽霊だと言われている。
暗い中、船が進んでいた。
今日は大漁で、漁師たちは喜んでいた。
早く無事に帰りたい。皆そう思っていた。
すると、船が一回大きく揺れた。今日は海も荒れていなかった。何かにぶつかったか?
海面を見ると、青白い手が伸びていた。
「柄杓をくれぇ……」
そう言われても、渡してはいけない。柄杓を渡すと、水を汲み入れて船を沈めるのだ。
こういうときは、底を抜いた柄杓を渡す。
これで、船は助かった。
昔、盆暮れに漁に出た船が沈んだことがあった。
このときも柄杓をくれと不気味な声がして、普通の柄杓を渡した。
すると、青白い手が増えて、皆柄杓を持っていた。あっと言うまに水を汲み入れられ、手の施しようがなくなり、船は沈んだ。
助かったのは一人だけだった。
「気付いたら別の船に助けられていた。いいか、盆暮れは漁に出るんじゃないぞ。もし、柄杓をくれと声がしたら底が抜けたのを渡せ」
助かった人は息子にそう伝えた。
この青白い手は船幽霊と呼ばれている。船幽霊は海難事故で命を落とした人の幽霊だと言われている。



