作家たちの話

昔、葛城山で死んだ人の霊だとか、葛城という名字の人の霊だとか言われているの。
かつらぎさんの姿もあまり知られていない。けど、真っ黒な女の子と言っている人もいる。

かつらぎさんは誰かの枕元に立って、じーっとその人を見るの。そして、かつらぎさんが一週間枕元に立つとその人は朝起きたら死んでいるの。


その誰かはね……かつらぎさんの話を聞いた人よ。


「えっ!?」

浅井さんは血の気が引きました。まだ死にたくない!かつらぎさんに来てほしくない!怖い話をしたことを後悔しました。

「ちょっと!皆を殺す気!?」

五家原さんが怒って机を叩きます。

「いえ、助かる方法はありますよ」

それを聞いてほっとしました。

「で、その方法はっ!?」

「何でもいいので、山で拾った葉っぱを部屋に置いておくんです。そうすればかつらぎさんは来ません。一週間枕元に立てないとかつらぎさんは諦めるようです」

「まさか、今から拾いに行かせるつもり!?」

五家原さんの顔が真っ赤になっています。助かりたいですが、今から拾いに行けば帰るのがもっと遅くなります。皆、それは嫌だと思っていました。

「大丈夫です。皆の分も実は持っています」

そう言って、葉っぱの入った袋を机の引き出しから出しました。笹、ツツジ、クヌギ等色々な葉っぱがごちゃまぜになっていました。

「量とか種類とかは気にしなくてもいいの?」

葉っぱを手に取りながら穂高さんが聞きます。

「はい、ただ無くしても大丈夫なようにいっぱい取ってきたんです」

ほぼ均等に取って行き、葉っぱはすべてなくなりました。周りを片付けた後、五人は帰りました。

実は怖い話を先生も外から聞いていました。しかし、五家原さんが怒ったあたりで用事を思いだし、途中で帰ったのです。