作家たちの話

「かつらぎさん」

怖い話が好きな浅井さんは、五人で集まって怖い話をしていました。

「口裂け女って実際に会ったら怖いよね」

「実際にいたらね」

意味がわかると怖い話が好きな、五家原(ごかはら)さんが言いました。五家原さんはクラスの副委員長です。

「口が裂けてるんだもんねぇ。逃げる方法知っててもびっくりしちゃうよ」

乗鞍(のりくら)さんはそう言ってから、ポテトチップスを食べます。先生が見ていないからやりたい放題です。
乗鞍さんはスポーツが得意で、クラブの合宿で怖い話を聞いたときに、怖い話が好きになりました。

「乗鞍さん、食べるのはいいけど後片付けはちゃんとして」

「へいへい」

乗鞍さんは食べかすを落とすので、見つかって怒られたくない五家原さんは注意しました。

「もうそろそろ最後の話にしませんか?五時半を過ぎましたよ」

穂高(ほたか)さんは時計を指差して言いました。
穂高さんは眼鏡をかけた、本好きの大人しい子です。
皆頷いて、最後の話にすることを決定します。
最後に話すのは、不思議な性格の高野(こうや)さんです。

「かつらぎさんって知ってる?」

四人は全く知らなかったので、首を横に振ります。

「かつらぎさんっていうのはね……」