「幽鬼さ~ん!逝きましたよ!」
「おぉー2人ともおつかれ。」
幽鬼さんは死神の世界で2番目に強くて偉いひとだ。
なのに、みんなに優しく、さらに顔も整っている...つまりモテモテである。
そして、ユキカの好きな人でもある。
「いや~幽鬼さんってほんとうにかっこいいですよね~!スタイルもいいしもうなにもかも完璧っていうか~...」
ユキカのこういう態度も何度も見てきたから慣れた。
ああ、ばかばかしい。
どうせ結婚もできない、子供もできない、付き合えもしないのに。
「あ、そういえばルカ!またなんかしたんだな?『あの女の人、黙ってれば可愛いし彼女にしたいくらいなのに、喋り方が怖くて毎日毎日怯えて過ごしててやっと逝けてよかった。』ってまえの男性が言ってたらしい」
そんなのいつもの事じゃない。
どんなにメンタル弱いのよその男。
「私は普通に喋ってただけ。」
「その喋り方が怖いんだよ~
あと、僕には敬語を使おうよ~
多分歳上なんだしさ!」
「死神の世界に年齢なんて関係ないでしょ」
「いや、あるから...
人間の世界と同じようにね。進む時間はこっちのほうが早いけど、年齢の上がる時間はこっちのほうが遅いんだ。
で、今のルカとユキカは16歳。僕は25歳なんだよ」
「へー。」
「だから敬語使えって!はぁ。」
「私は敬語使ってますよ♡♡」
「そうだなぁ!ユキカはえらいぞー!」
そう言って頭をぽんぽんした。
なんかユキカは照れてるけど私にはどうしてなのかわからない。
「そんな偉いユキカにいい事教えてやるよ!
そこのデパートの店が全部新しい店に変わるらしいんだ!まえユキカが好きって言ってたブランドの服屋もできるらしいぞ!」
そんな服いっぱい持ってたって意味無いでしょ。私はそう思うけどユキカはおしゃれだから違うのな。
「え!そうなんですか!?すぐ見に行かなきゃ!」
「たしか1ヶ月後オープンだったかな~」
「行きます行きます!ね!ルカ!」
「え、あ、、いいわよ。何も買わないけど。」
ほんとは私行きたくないんだけど...。
ついていっても損はしないし。
「でも次にいつ仕事入るかわからないんだからちゃんと準備しとけよー」
「もちろんです!!」
