島…君をレンタルしたいカナ

私の背後からマコト君が「うんっ!」と声を上げ、「俺達結婚するんだ!」と宣言した。


それに驚いて振り返ると、少し頬を赤くしてるマコト君の雰囲気が照れ臭そうに見える。


(それでか…)


納得するような気持ちになり、「おめでとう!」と手を振った。


「私にも彼がいるの!お互い幸せになろうね!」


声をかけて向き直った。


「バイバイ。カナ!」


叫ぶマコト君には振り返らず、手だけ大きく振って走り出す。
すれ違う人達の視線が流石に痛くなってきて、早く立ち去りたいと思ったから。


駅に着くと壁の時計が十一時半を差してた。

今頃島さんは何をしてるだろうと思いつつ、メッセージを送った。


『只今、出先です。島さん何をしてますか?』


会いたいな…という言葉は送るのをガマンする。
彼にも都合というものがあるだろうから。


少しすると着信音が鳴り、電車に乗り込む前にメッセージを読んだ。


『只今、チョロのケージを掃除中』


手の中で頬をパンパンに膨らませたチョロがもがいてる写真付き。
ププッ!と吹き出し、『ガンバってね』と送り返した。



『カナ』


ピコンと着信音が響いた。
液晶画面を見ると次に送られてきた言葉はーーー


『今夜、一緒に食事しよう』


『それから、昨日の分もお詫びさせて』