「菜美穂!」
「え?わたし?」
人だかりの中からは雄飛が出てきた。
中学の頃はあまり変わらなかった身長も、すっごく高くなってて、声もまた1段と低くなっていた。
筋肉もついて、中学の頃とは全然違った。
でも、それは雄飛だった。
わたしが会いたいと思っていた。変わらない雄飛だった。
「ゆ…うひ?」
いっきに涙が溢れてきた。
わたしは雄飛にとびついた
「会いたかったよお」
「よしよし。ただいま!」
「おかえりヒック」
「驚いた?」
昔と変わらない、無邪気な笑顔がそこにはあった
「驚いたにきまってんじゃん!」
わたしは雄飛から離れた。
まって。ここ学校じゃん。みんないるじゃん。

