その日の夜、雄飛から電話があった
いつもはメールなのに
『もしもし』
『もしもし』
久しぶりに聞く雄飛の声はかっこよくて安心した
『どうしたの?』
『菜美穂さぁ、高校でモテてるんだってな』
遥希から聞いたの?
『え?』
『実際のとこ何回告白されたんだ。』
嘘はつかない。って決めたから
『じゅう…さん回』
『13?学年は?』
ちゃんとは覚えてないけど…
『1年に6回 2年に4回 3年に3回です…』
『はぁー。』
え?ため息?
『やっぱお前モテんだな。心配だわ。』
『みんなもの好きだよね(笑)
もの好きは雄飛だけで十分なのに。』
『菜美穂。お前ちょっとは自覚しろ
だから、自覚がないやつは怖いんだ』
何言ってるの?
『まぁとりあえず男子にチヤホヤされんなよ。おやすみ』
『はーい!じゃあね、おやすみ』
やっぱわたしには雄飛だけだね

