その後車に揺られること30分。

計1時間半のドライブを終え、キャンプ場に着いた。

車から降り、駐車場からキャンプ地まで歩く。

直ぐにキャンプ場が見えた。

「ねぇ、お母さん、私たちキャンプしに来たんじゃないの?」

目の前に現れたのはテントではなく、建ち並んだ家だった。

「え、そうよ?
ああ、今、コテージキャンプが流行ってるらしいのよ」

え、そうなの?

てゆーか、テントを建てないキャンプをキャンプって言っていいの?

あれ?キャンプってなんだっけ?


「何が楽かって夕食のBBQセットも朝食も用意してくれて、コテージ内も必要なものは揃ってること。
だから、もう、ゆっくりするだけなの」

へぇ便利。

私に説明したらさっさと佳代さんの隣に行き、話し込み始めた。

今日のお母さんはいつになくノリノリだ。

きっと佳代さんとの久しぶりの旅行だから嬉しいんだろうな。

そんな感じなのが顔に出てる。

いや、私を元気づけようとしてるのもあるのかな。

木でできた家はとても暖かく、とても居心地が良かった。

流行ってる理由も分かるなぁ……。

しみじみとコテージ内を見て回る。


コテージは二階建てで、寝室の部屋数は2部屋、リビングルームが広い。

お風呂は別の場所にあるらしい。

「すごいね……」

思わずでた感想に

「すごいでしょー
佳代と結構調べたからね」

と、得意げにお母さんが言ってきた。

2部屋の寝室は亮ちゃん家族と私の家族で分かれた。