紗綾は私の前だけ違う態度なあいつが気になるようだけど、話題を私に戻した。


「まぁ美咲のことに関しては私も幼なじみ君に賛成かな。
あんた困ってる人見るとすぐ引き受けたりして損してばっかだからね。

先生の手伝いなんて日常茶飯事。
この前だって2人で遊びに行ったとき、小さい子が、食べてたアイス転んで落としちゃって大泣きしてたのをまだ口つけてなかったあんたのアイス、その子にあげてたし。

この前の案内役もそう、あんたが幼なじみなんていい理由付けであんたなら断りきれないって思ってたんだよ、先生」

う、言い返せない。

助けたことに対して後悔したことは1度もない。

まぁアイスなんて食べても食べなくても困りはしないからいい。

先生からの頼まれ事もそれと同じ。

でも辛い思いをしたことも何回かはある。

助けたことによってケガしたこともあるし。

「まぁそんな訳で、私も幼なじみ君に賛成であんまり無理して欲しくないわけ。
分かった?」


どうやら珍しく本気で心配してくれているらしい。


そんな紗綾に言われたら、いやなんて言えないよ。


「……分かった、極力そうする」

そう言った私がどうせ出来ないことを分かっているから、紗綾は半分諦め、笑っているように見えた。


うん、人助けを止めないよ?


確かにほっとけないってのもあるんだけど。


人助けは私と亮ちゃんを出会わせてくれた大切なことだから。