「噂になってんね、アンタの幼なじみ君」


隣の紗綾はニヤニヤ。



あいつが初恋の人だとは話した。



てゆーか尋問されて話さざるを得なかったと言った方が正しい。


なんてったって紗綾の尋問はしつこいうえに圧がすごい。


あいつが“亮ちゃん”って認めたくなくても言ってしまった。


まぁあいつが“亮ちゃん”なんだって事実は変わんないけど。


とにかく今は私の中で絶賛「初恋なんて忘れちゃおーぜキャンペーン」中なのだ!



だからこの数日間必要なこと以外の会話はしてない。



あいつなんかに関わらない。

…関わらない。

…関わらない。


「別に私には関係ないし」


そう、噂はあまり好きじゃないけど私には関係ない。