金髪ピアスの王子様





電車のなかでギュウギュウの人から守ってくれた


芹沢くんの1つ1つの優しさに胸がキュンとしながらも



ようやく遊園地についた





『芹沢くん!!遊園地ついたよ!!!』


『知ってるよ』



『さきなにから乗る?』


『花宮が乗りたいのでいいよ?』


『芹沢くん、遊園地来たかったんでしょ?

乗り物乗りたかったんでしょ?


なら、芹沢くんが選んで!』



今日はあたしは芹沢くんの付き添いなんだから



あたしはわがまま言わない!


『…もしかしてなんだけどさ。


ほんとうにもしかしてなんだけど


花宮、俺が乗り物に乗りたくて遊園地に誘ったと思ってる?』


芹沢くんが当たり前のことを聞いてきた


『え?違うの?

あたしは芹沢くんの付き添いじゃないの?』


あたしの言葉を聞いた瞬間


芹沢くんは大きなため息を吐いた





『今日遊園地にきたのはデートだよ

俺は花宮とデートしたくて誘ったの』




デ、デート???


あの凛さんが言っていたデート?



『今日は花宮は俺とデートするの!

わかった?』



『…はい…』


『よし!いい子!んじゃコーヒーカップ乗ろうか!』




コーヒーカップは大好きなんだけど


さっきの芹沢くんの言葉が引っかかる


あれじゃまるで芹沢くんがあたしを好きみたいじゃん