『もうずいぶんと汚くなってるからなー
資料ごとにわけといてくれ
んじゃな!』
掃除だけじゃなくって資料もか〜
『こりゃ結構時間かかりそうだな』
『そーだね。パパッとやっちゃおっか!』
芹沢くんは上の方を
あたしは下の方を掃除した
『っ終わったーーーー』
『つかれたな。おつかれさま』
『うん!芹沢くんもおつかれ!』
外はもうすでに暗くなっている
『やばい。結構外暗くなってるね。
はやく帰ろっか!』
『だな。』
『え?芹沢くんもこっち方向だったっけ?』
前送ってくれたとき違う方向に帰っていった気がしたんだけどな〜
『いや、別の方向だけど。
暗いし送るよ』
『いやいや悪いよ!』
『いいから。』
『あ、ありがとう……』
『…どういたしまして』
家につくまでたくさん話した
金髪に染めたのは中学生のとき
ピアスは先輩に開けてもらった
などなど…
『芹沢くん、2回も送ってくれてありがとう』
『……』
『芹沢くん…どーしたの?』
『…明日からも送るよ』
え?芹沢くんどーしたの?
明日って先生に頼まれてる仕事ないし
遅く帰る予定もない
『明日は遅く帰る予定ないし
だいじょうぶだよ?』
『花宮は俺と同じ帰るのいや?』
嫌なわけない。
だってすごく楽しいもん。嫌なわけないよ。
『嫌なわけないよ!これは絶対!
全然嫌なわけない!』
『ふふっ』
芹沢くんが口に手を当てて笑った
『花宮、めっちゃ必死!ははっ』
『ふふっ。だって嫌じゃないんだもん!
でもあたしのこと送ると芹沢くんが帰るの遅くなっちゃうよ?』
『そんなのいいよ。』
