僕の声


『大我!また後でな!』

『ちょっ.. どこ行くんだよ』

『空のとこ!』

『全く...ほんとに好きなんだな』

大我の言った最後の一言を
聞く間もなく走った

目の前に居た
扉を開けたら、空が居た

『空ー』

『あ!涼汰!』

空は満面のえみを浮かべて
俺の元に走ってくる

『涼汰、どうしたの?』

『空に会いたくなって
来ちゃったわー』

『なにそれー!』

こんな会話も久しぶりだ

『ねー涼汰...』

『ん?』

『今日...涼汰んち行っていい?
相談したい事があって』

『いいけど...』

『放課後、教室行くね!』

俺はすぐに分かった
空の言いたいこと
相談なんて建前だ
ないに決まってる

『おう。』

そう言って教室へ戻った