高層ビルや住宅街が立ち並ぶ間を走る電車に揺られながら、智樹のことを思い出す。 智樹は、昔からとてもモテていた。 優しくて格好良くて 何でもできる智樹が あたしも大好きだった。 引っ越しが決まって このままじゃだめって思って 手紙を書いた。 ・・けど、 返事はこなかった。