Fisの音が君に伝わるまでの時間

「さてと…帰ろうぜ!」



いつの間に女子達の輪から抜け出したのか、爽やかな笑みをこちらに向けた。




「なんか…お疲れ」

「マジで疲れる、ああいうの」




「はぁ…」とため息をつく黒川。


はっ、そんな美形だから悪いんだよ!





「中学の時も?」

「いや、そんなことはなかった」

「アンタ高校デビューしたの?」

「いやいや違ぇよ」




いきなり高校であんなに騒がれるもんなの?



女子高生って怖いな。

顔が良ければ全て良しなのか。





「アンタこれからトイレでも遊びに誘われんじゃないの?」

「だったら助けろよ?」

「何であたしがアンタなんかを…」

「何?忘れたの?」





ニヤニヤと何かを企んでいるよな黒笑を浮かべる黒川。





「凛ちゃんが何かしたの?」

「コイツが朝、正門で…」

「あああああ!!言うな言うな!!!!」

「派手にコケた」





言いやがった。






すると…。


「あはははははは!!!!」





あの可愛い顔からは想像出来ないほどの豪快なゆめの笑い方に、あたしと黒川は唖然とした。


それを気付かず、本人はひぃひぃと爆笑している。





「…ゆめ?」

「ご、ごめんっ」





あたしが派手にコケた事に相当ツボったのか目にうっすら涙を浮かべていた。



…なかなかコイツも酷い奴だ。








そんなこんなで高校生活1日目から愉快です。