「美味しい~」



学校から少し歩いたところにあったのは、『ラーメンイシバシ』というラーメン屋。






「だろ~?俺のラーメンは天下一品なんだぞ?」





黒川の勧めでここに来たけど、ラーメンよりおじさんがすっごい人でびっくりした。





「これでもおじさん、ラーメンのコンテストで3回優秀賞取ってんの」

「すごっ!」

「ははは、そんなもん奇跡に近いよ」





確かに受賞してるだけあって、その辺にあるチェーン店のラーメンとは違う。








「こんな美味しいラーメン初めて食べた…」

「おっ、そう言ってもらえると嬉しいな」














「あぁ~、美味しかった!ごちそうさまでした!」

「はいよ~」

「じゃ帰るか」




「しゃーねぇーから今日は俺の奢りな」と男前にお金を出してくれた。




どうやらおじさんもあたしと同じことを思っていたらしく、「男前~」と黒川様の腕をツンツンしていた。