Fisの音が君に伝わるまでの時間

部屋を見渡すと、部屋の隅に女子数人が集っていた。




「あの子達は仮入部に来たついでに、イケメンな先輩と話してんの。去年もこんなことあったなぁ」



「もう1年たったのか」と懐かしんでいる先輩を横目に、その輪を見ていると1人の女子と目が合った。





「あ」

「あー!凛だー!!」

「ぐへっ」



「久しぶり~…でもないか」といってあたしに勢いよく抱き着いて来たのは、同じ中学だった綾瀬鈴菜。




「鈴菜、ここだったんだ」

「うん。やっぱり吹部続けたくて」





ここ、白波高校は公立校にして毎年吹奏楽コンクールで関西大会以上に出場している、いわば強豪校なのだ。





「あ、君達も入部してくれるの?」



「もし入ってくれるなら今年も全国大会目指せるかも~」とフワフワした雰囲気の先輩。



しかもかなりのイケメン!!!!!


いや、かなりというかめっちゃイケメン!!!!!





「これは櫻井敦士」

「これ呼ばわりはダーメ」




ズッキュン!!!!!





今の聞いた?


「ダーメ」だって!!!!




やばい、キュン死にする!!!!!!