「やだ黒川くんじゃない!」

「あ、どうも」



「かっこよくなっちゃって~」とパンダ達を掻き分けて出てきたのは、活発そうな先輩であろう人。




「何、知り合い?」

「中学ん時の先輩」

「へぇ…」




…というか。




「この人だかりは何ですか?」



香水を付けているのか知らないけど、色んなニオイが混ざって鼻が痛くなってきた。





「あぁ~…イケメンを見に来たんだよ」

「イケメン、ですか」

「そこ食いつくなよ」




すみませんね、イケメンには目がなくて!





「そう。まぁ立ち話もなんだし、仮入部に来てくれたんでしょ?入って!」




先輩に勧められて音楽室に入った。