お兄ちゃんと、初詣!
ふふふ、2人なんだよ~(照)


年末、熱で苦しんでいたお兄ちゃん。

アレは・・・ずるいよね?!
誰でもトキめいちゃうじゃない!


「真希」

私が歩くのが遅いから
小さい子みたいな扱いだ

でも、名前を呼ばれるのは・・・悪くない

私はお兄ちゃんの声が好き
低い声で、真希、って呼ばれるのが好き


「ごめんごめんお兄ちゃん~」

でもやっぱり・・・人が多いなぁ
はぐれちゃいそうだよ

「お兄ちゃん、もし私がね、
はぐれちゃったら、探してくれる?」

ちょっと答えに期待してみた
お兄ちゃんなら、あたりまえだろ!って
言ってくれる気がしたんだけどな・・・

答えが返ってこない、なんで~?!(泣)


ちょっと落ち込んだ私にお兄ちゃんは
手を私の前に出した。

私は、ハッとなる

「その・・・
真希歩くの遅いから、こっちのほうが
はぐれないんじゃないかと思って」


そんなことを、中3の妹にしても
いいと思ってるのか、私のお兄ちゃんは
なんにも考えないで
その手を私の前に差し出すのか

「お兄ちゃん・・・好き・・・」
「はいはい」

口癖のようなその言葉は
いつもお兄ちゃんは
はいはいって受け流すけど

とても、とっても好きなんだよ



「真希、お願いごとちゃんとしたか?」

私は自信を持って、答えた

「うん!!
お兄ちゃんと、ずっと一緒に
いられますように!!って!!」


「・・・たく、真希はいつもいつも
お兄ちゃんって・・・
兄ちゃんのことはいいから
勉強しろ」


って、頭をペシっとされた



これで、いいんだ

お兄ちゃんはなんにも分かってないな

私だけでいいんだ、この気持ちは

なんにも知らないで
笑いかけてくるお兄ちゃん




お兄ちゃんは今日もずるい。