私、青野 真希は
中学3年生になりました

只今お兄ちゃんに勉強を
教えてもらってます。

それにしても・・・

「なにこれ、わかんないようううぅ」

勉強なんて大嫌い、
受験勉強なんて、したくない!


「真希、ここはな・・・こうやって・・・」

お兄ちゃんの前髪が
向かいに座った私の前髪に、触れる

顔が近い

「って、真希、聞いてんのか?」
「う、うんうんうん!!!」

あぶないあぶない、ついつい
見とれていました
お兄ちゃんかっこよすぎだよ!

「真希ならできるから、な?
ちょっとずつでもやっていこうな」

「う、う、お兄ちゃぁぁあん!!
大好きだよううううう」

「ちょ、真希!勉強しろ~」


いつまでお兄ちゃんっ子なんだ、とか
いつまで大好きとか言うんだ、とか
お兄ちゃんはぶつぶつ言ってるけど

私はずっと言うよ
お兄ちゃんのことが好きなんだもん

「おにーーちゃん、私、
高校行けるかなぁ」

「そうだなぁ、
兄ちゃんと一緒の高校に入れたら
一緒に登校しような」

「!!!!!!!!」

今なんて、なんて言ったの!

「が、がんばる、がんばる!
真希、がんばるから!」

「おう、応援してるぞ」


そう言ってお兄ちゃんは
私の頭を撫でた。

私の気持ち、分かってんのかってぐらい

ずるい。



お兄ちゃんは今日もずるい。