その瞳が光を灯す時



やっぱり、あたしの好みの匂いじゃない。


呑気にそんなことを考えてたあたしの目の前にヌッと出てきた影に顔を上げた。





「現行犯な」


小太りの角刈りおっさんがニヤリと口角を上げた。


はぁぁ?


だから、はぁぁ?


「大人しくしとけよ、ハーちゃん」


なんであたしのあだ名知ってんの、この角刈り。


「痛えんだけど、おっさん」


気味の悪いおっさんに悪態をつくあたしに、更に気味の悪い笑顔が返ってきた。